エンジニアリングチェーン
データを起点としたプロセス改革により、製造業のDXを支援
近年、マスカスタマイゼーションが最近注目を集めていますが、その実現に向けて、DfM(Design For Manufacturability)による設計のフロントローディングが、これまで以上に重要になってきます。
これまで、後工程で発見されていた課題を設計初期段階で検討・解決することによって、製品品質の向上、製造コストの低減、および市場投入までのリードタイム短縮が可能となります。このDfMを通じて上記の効果を創出するためには、プロセス策定とデジタル化が不可欠であり、プロセス策定では、段階ごとの製造性検証を明確にしておくことが重要です。そして、デジタル化にあたっては、設計~製造~保全など製品ライフサイクルに関わる各工程をBOM(Bill Of Materials)やBOP(Bill of Process)をはじめとするBo“X”を軸とした共通データ基盤を整備することが重要です。
また、市場投入後のサービス向上とストック収益化を目指すサービスシフトも大きな潮流となっています。製品やサービスの利用場面で得られるデータを活用することで、利用状況に応じたアフターサービスをタイムリーに提供でき、新たな価値創出につなげていくことができます。
このように、エンジニアリングチェーンを起点とした改革は大きな可能性を秘めています。Ridgelinezでは、データを起点としたプロセス改革により、製造業のDXを支援します。
エンジニアリングチェーンの改革
エンジニアリングチェーンの改革にあたっては、将来のありたい姿からバックキャストで検討するアプローチが有効です。
まず、トップダウン思考の全体最適での改革ポイント、ボトムアップの現場課題解決という両面アプローチで推進し、ヒアリングを通じて関係役員や部門キーパーソンの想い/考えを咀嚼(そしゃく)しつつ、ロードマップを策定する際の大きな方向性、領域を可視化します。
また、製造や設計の現場の観察と関連部門への業務ヒアリングを実施し、現場や業務の現状およびデータ活用、関連部門との連携度合いやデータのつながりの現状を把握します。
この際、設計~製造~保全など各工程をBOM(Bill Of Materials)やBOP(Bill Of Process)をはじめとする""BoX”を軸とした共通データ体系のアプローチでデータを整備することが重要です。
Ridgelinezは、コンサルタントとシステム構築エンジニア(SE)が連携することで、実現性のある基本構想作成を支援します。
エンジニアリングチェーン 事例紹介
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自動車部品メーカーにおけるDX支援
C.A.S.E・脱炭素・需要減等、環境変化が著しい自動車業界において、完成車メーカーを支えるTier1部品メーカーであるクライアントは、既存ビジネス強化・売上拡大を経て新規ビジネスを創生し、競争優位性を確保していくことを課題としていました。
Ridgelinezは、クライアントの事業変革を実現するためにトップダウン思考の全体最適での改革ポイントとボトムアップの現場解決という両面アプローチでDXを推進し、経営視点のロードマップ策定・DXに向けた現場課題の体系化・中長期推進計画・データドリブン経営を支えるデータ利活用基盤のシステム計画・人材育成計画等を策定し、提供しました。
特に、製造工場のあり方、デジタル化、設計プロセスのあり方などについてのビジョンを業務に反映することができ、これにより、クライアントは今後10年にわたるDXジャーニーの道標を持つことができました。
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情報機器メーカーにおける製品企画支援
情報機器メーカーのあるクライアントは、コモディティー化が進展するエッジコンピューターの競争優位性を確保するという課題を持っていました。
これまでの商品企画プロセスは、性能、品質、価格など、技術起点のプロダクトアウト志向でしたが、Ridgelinezは、利用シーンを想定した調査、有識者へのインタビューを通じ、デザイン思考によるプロダクト企画プロセスを構築し、社内の開発基準や販売部門との役割分担などの変革を進める支援を行いました。
その結果、提供ソリューションの他社アライアンスも視野に入れた商品企画を行うことにより、他社に対する優位性を確保することができました。