化学

化学メーカーの技術知見を組み込んだデジタル化により、顧客との関係を再構築し、直接的な対話を実現

省エネ・省資源、CO2排出量削減に対する人々の意識の高まりは、化学メーカーにとってビジネスチャンスです。大手の化学メーカーは、研究開発や新規事業創出を加速させるため、M&Aやスタートアップ企業との連携を推進していますし、これまでにない高機能素材を用いることで差別化を図る動きが広がりを見せています。化学メーカーは従来からの原料供給サプライヤーとしてだけでなく、顧客と製品ロードマップを共有し、新製品を開発するパートナーとして、ソリューション提供者として、ビジネスモデルを変革する必要があります。

また、汎用製品の分野では、中国は言うまでもなく、急速に工業化が進んだインドやアジアといった地域における供給力の拡大により、供給過剰・価格競争になりつつある状況下では、国内の化学メーカーは付加価値戦略を加速する必要があります。

さらにCO2排出量削減の動きの中で、気候変動問題に関する国際的な枠組みであるパリ協定、国内では政府による2050年カーボンニュートラルの宣言といったように、もはやカーボンニュートラルは世界的な潮流となりつつあります。この世界的な潮流を受け、各分野のトップ企業はカーボンニュートラルへの取り組みに着手しています。しかも、トップ企業は自社内製造工程だけでなく、自社製品のサプライチェーン全体へ取り組みを広げつつあります。川上に位置する化学メーカーに対してもカーボンニュートラルへの取り組み要請、CO2排出量の管理と開示が求められ、カーボンニュートラルに取り組むことは今や事業継続、経済活動へ参画するための切符となっています。

Ridgelinezでは、持続的な成長や収益性向上に向けた社会課題への対応から、事業の付加価値化・競争力強化のための顧客の再定義・自社の強みの再定義を起点としたビジネスモデル変革やマネジメント改革、業務プロセス変革、システムアーキテクチャの変革まで、End to Endで支援します。

化学メーカーの変革には、事業全体を俯瞰(ふかん)する力、化学メーカー独特の複雑な関係を考慮してデータを緻密に処理できる分析力が求められます。

ソリューション提供者として変革していくためには、顧客との関係を改革していくことが重要です。その原料の使い方に合わせて特性を調整するだけでなく、顧客が視野に入れていなかった新たな特性を原料に持たせる提案を行っていくといった取り組みが必要になります。そのために、化学メーカーの技術知見を組み込んだデジタル化により顧客との関係を再構築し、顧客との直接的な対話を実現する、といったアプローチでの変革を推進します。

また、カーボンニュートラルへの取り組みも同様に、化学メーカーならではの知見を生かして、これを機会として捉え、収益化の可能性を追求することが重要です。

これらのアプローチを成功させるために、事業・研究開発のポートフォリオによる俯瞰的なマネジメントを構築することと、化学メーカーがこれまで構築してきた事業間の関係性、バリューチェーンの複雑さを処理できる緻密なデータ分析との双方から変革を推進します。

化学業界 サービスメニュー

  • DXビジョン策定~変革実行支援
  • データドリブン経営実現(事業ポートフォリオ分析・戦略策定)
  • Eコマース顧客接点改革
  • サプライチェーンのデジタル変革
  • レジリエンス力強化
  • 生産計画/調達計画最適化
  • IoTによるO&M(Operation & Maintenance)改革
  • カーボンニュートラル対応支援
  • システムアーキテクチャ変革支援/プラットフォーム構築支援
  • DX推進に向けた組織/人材/文化の変革支援

化学業界 事例紹介

  • 化学メーカーにおける事業ポートフォリオ分析と戦略策定支援

    化学メーカーにおける事業ポートフォリオ分析と戦略策定支援

    化学メーカーA社では、資本のより効率的な活用を目指し、これまで個別に分析評価していた各事業の業績を、その成長性や利益率などの統一的な側面から評価することに着手しました。

    Ridgelinezでは、評価指標の設定と複雑なデータの処理を通じてポートフォリオを描き、企業全体として、どの事業がどのような位置づけにあるかを明らかにしました。このことによりA社では投資によって拡大すべき事業、コスト最適化によってキャッシュを生み出す事業といった事業の位置づけを明確にし、より効率的な資本の配分に向けた一歩を踏み出すことができました。

  • 化学メーカーにおける利益最大化シミュレーションによる生産計画マネジメントの高度化

    化学メーカーにおける利益最大化シミュレーションによる生産計画マネジメントの高度化

    化学の法則に縛られるプロセス産業では、複数の製品に対する需要と、その生産に必要な原料投入は非常に複雑な関係となり、これまでは熟練技術者の経験に基づいて投入量を決定していました。それに対し、Ridgelinezのデータサイエンティストによるシミュレーションを実行、複数の製品事業全体で利益最大化となる投入原料計算の可能性と制約事項を明らかにし、複数製品・事業全体にわたる生産計画立案の高度化に向けたアプローチを明確にすることができました。